桜の若木植樹に協力を
岡崎市 CF実施に向け補正予算案提出へ
岡崎市は本年度、岡崎城下の川沿いに桜を植えるプロジェクトを始める。枯れてきている老木に代わる若木を植樹し、花の勢いを取り戻す。資金はクラウドファンディング(=CF、インターネットを介した資金調達)で集める。CFを実施するための費用2000万円を計上した一般会計補正予算案を、21日開会の市議会9月定例会に提出する。(犬塚誠)
目標額や本数は県と協議後に決定
市企画課によると、期間は2026年度までの3年間。乙川と伊賀川沿いの総延長2.5キロの区間に、ソメイヨシノよりも病害虫に強い品種「ジンダイアケボノ」を植える。植えるのは樹齢3〜5年の若木。CF目標額や植樹本数などは河川を管理する県との協議後に決める。倒木の可能性がある桜は伐採する。
現在、城下に植えられているソメイヨシノは700本弱。いずれも植えられてから60年前後で寿命を迎えており、8割は病気や“瀕死状態”という。近年は花の咲き具合も悪くなってきたことから、26年度の市制110周年に向けて植樹に取り組もうと考えた。
CFを活用するのは「市民で植えて、育てて、めでてほしい」という思いから。今あるソメイヨシノの多くも、高度経済成長期に地元ゆかりの企業や団体の寄付で植えられた。今回のCFでは植樹体験のほか、木の命名権などを返礼にすることも検討している。
順調に育てば、本年度に植えたサクラは26年度末には花を咲かせる見込み。同課は「何とかしなければならない。もう一度『岡崎の桜、桜の岡崎』を復活させたい」と意気込んでいる。