2013(平成25)年8月に岡崎市新堀町で起きた会社役員強盗殺人事件(未解決)の発覚から13日で丸11年を迎えるのを前に、岡崎警察署などは7日、同市戸崎町のイオンモール岡崎で来店客に情報提供を呼び掛けた。

13年8月13日、大手自動車部品メーカーのグループ会社役員だった大岡幸正さん=当時61歳=が同町の自宅2階の寝室の床で血を流して倒れているのを家族が発見。事件は11日夜〜12日未明に発生し、現金がなくなっていたことから何者かが盗み目的で侵入して居合わせた大岡さんを刺したとみられている。今年8月7日までに延べ約7万9000人の捜査員が調べているが、捜査は難航している。

この日は尾関元康署長をはじめとする同署員や愛知県警察本部捜査1課の刑事ら約30人が、事件の概要を知らせるチラシと啓発品2000セットを来店客に配布。犯人が履いていたとみられるサンダルと同じ型のサンダルや、現場付近で目撃されたという黒っぽい小型車などに覚えがないか問い掛けた。尾関署長は「犯人逮捕のため当時のことを今一度思い出し、どんなささいなことも知らせてほしい」と協力を仰いだ。

昨年まではJR岡崎駅などで情報提供を呼び掛けていたが、より多くの市民に周知するため、初めて同店で広報を行った。

警察には7日時点で計120件(昨年は3件)の情報が寄せられている。情報提供は、同署特別捜査本部フリーダイヤル(0120―110272)へ。(酒井希実)