オクオカ活性化へ
岡崎市 住民をアドバイザーに任命
岡崎市は29日、中山間地域(オクオカ)の住民20人を、移住希望者に提供する情報の収集などを行う「移住アドバイザー」に任命した。市と連携しながら移住を促進し、地域の活性化を目指す。任期は同日から2025年3月末まで。 (犬塚誠)
20人はいずれも、オクオカ内にある12学区(生平、秦梨、常磐南、常磐東、常磐、恵田、奥殿、豊富、夏山、宮崎、形埜、下山)の住民。学区総代会長から推薦された。本年度は16人を再任し、4人を新任した。任期中は空き家や耕作放棄地に関する情報、地域で暮らす上で知っておいた方が良いことなどを市に伝える。情報は、移住相談窓口で配布する資料に活用する。相談者が物件の見学を希望する場合は、所有者とのつなぎ役も果たす。
この日は市役所で式典があり、住民たちが中根康浩市長から委嘱状を受け取った。式典後には研修会が行われ、移住相談窓口を運営する株式会社もりまち(同市淡渕町)の宮田実可子さん(36)が登壇した。
宮田さんは、窓口の受付件数が2022年度から現在までに計48件あったと説明した。成約したのは3件。費用面や里山暮らしへの不安から、まずは戸建て賃貸を選ぶ傾向が強いという。移住希望者を対象としたツアーでは、参加者と地域住民が交流したことも紹介した。
形埜学区の春日井雅子さん(49)は「人に来てもらう先に移住があると思う。形埜学区も子どもは少なく、小学校も存続の危機にある。何らかの形で対応していければ」と述べた。