春の風物詩 復活
岡崎の家康行列 佐野勇斗さんらが沸かす
豪華絢爛な隊列が街を彩る岡崎市の恒例行事「家康行列」が7日、市中心市街地で開かれた。徳川家康役に俳優の佐野勇斗さん(26)、総合MCにフリーアナウンサーの青木源太さん(40)=共に同市出身=を迎え、市内外の観客を沸かせた。63回目の今回は5年ぶりの「春の風物詩」として、満開の桜と青空との“共演”がかなった。 (酒井希実)
同市伊賀町の伊賀八幡宮で出陣式が行われ、参加者らが勝どきを上げた後、佐野さんの「出陣じゃ!」の号令でスタート。甲冑や着物を身に着けた武将・姫役をはじめとする市民キャストら総勢700人の隊列が、伊賀八幡宮から岡崎公園南側の乙川右岸河川敷までの約2キロで時代絵巻を再現した。
地域武将列も出陣
竹千代が率いる少年武者、姫たちの列に続き、今回初参加の地域武将列が登場。「チーム岩津」による松平家3代の松平信光列を沿道の“応援団”が見守った。昨年放送されたNHK大河ドラマ「どうする家康」で「三河一の色男」として活躍した大久保忠世列(チーム六ツ美)は、鉄砲隊が勇ましい銃声を響かせた。徳川四天王の井伊直政、榊原康政、本多忠勝、酒井忠次に続いて、佐野さん演じる若き日の家康が姿を現し、沿道に手を振りながら観客を魅了した。
乙川河川敷に到着後は、佐野さんと青木さんの岡崎観光伝道師任命式があり、青木さんは「岡崎をさらに盛り上げ、岡崎のことを全国各地でPRしていきたい」と意気込んだ。トークショーでは同郷の2人が岡崎での思い出を語り合った。軽妙なトークが繰り広げられ、会場は終始笑いの渦に包まれた。佐野さんは「気分が晴れやかになるいい場所。そんな岡崎で育ったことに誇りを持って、岡崎の皆さんに『明日もがんばろう』と僕が思わせたい」などと述べた。