岩津城跡を史跡指定
岡崎市 家康の祖先・松平家ゆかり
岡崎市は29日付で同市岩津町の岩津城跡を市の史跡に指定した。2月9日に市文化財保護審議会の答申を受け、3月26日の市教育委員会定例会議で議決していた。市指定史跡は31件目。
岩津城は徳川家康の祖先・松平家が築城したとされている。家康は松平家9代だが、1400年代初頭に豊田・松平郷から現岩津地区に進出してきたのは2代・泰親。3代・信光は岩津を拠点に勢力を拡大したとされる。
史跡の指定面積は4234平方メートル。主な遺構として本丸に相当する主郭、南側の南郭、両所を結ぶ土橋、主郭周辺の空堀などがある。城域は東西約150メートル、南北約200メートルとされ、戦国末期には家康が整備したとされる。指定理由として中世城郭の要素がそろっている点や松平家由来の城として希少性が高い点などが挙げられている。
地域住民らで構成し、岩津城址保存会と共に城跡整備に取り組んでいる「岩津松平氏輝きの600年」推進懇話会の阿部太郎代表は「皆さんの協力があってのこと。感謝している」と史跡指定を喜ぶ。同会員らは4月7日の家康行列に松平信光隊として出演する。