51年の歴史に幕
県立愛知看護専門学校が閉校記念式典
3月末で閉校する愛知県立愛知看護専門学校(岡崎市欠町)が6日、同市せきれいホールで閉校記念式典を行った。卒業生をはじめとする関係者は開校=1973(昭和48)年=から半世紀以上にわたる歴史を振り返り、学びやの終幕を惜しんだ。 (竹内雅紀)
大谷美香学校長は「『生命を尊重し、人とのかかわりを大切にできる看護実践者の育成』という教育理念の下、多くの卒業生を世に送り出してきた。閉校は一抹の寂しさを禁じ得ないが、看護の原点を学んだ卒業生の皆さんが今後さらに活躍されることを期待する。母校がなくなっても卒業生として誇りを持ち、これからも看護の心を育み、つないでいくことを願っている」とあいさつした。
このほか、第1回生やこの日卒業式を迎えた第49回生らが壇上で思いを語り、51年間の歴史がスライドショーで紹介された。最後に校歌が斉唱された。
同校は西三河地域の看護師不足に対応するため、73年4月に全日制3年課程の「県立愛知高等看護学院」として開校(77年に現校名に改称)。定時制を併設していた時期もあったが、2007(平成19)年からは全日制のみとなり、1学年の定員は80人だった。この日に卒業式を行った第49回生を含めた卒業生は3404人。岡崎市民病院をはじめ各保健・医療・福祉施設などで活躍している。
21年2月に受験者の減少や施設の老朽化などを理由に24年3月末での閉校を発表。22年度以降の入学募集を停止していた。