農業や生活の助けに
幸田でドローンと自動運転車の実験
幸田町須美の道の駅「筆柿の里・幸田」で22日、農産物や日用品をドローンと自動運転車で運ぶ実証実験が行われた。
過疎地域での物流の課題を先進技術で解決を目指す国土交通省の実証事業で、全国10カ所での実験の1つ。名古屋鉄道株式会社(名古屋市中村区)と愛知県の共同案が同省に採択され、同町や県内の企業などが参加した。
約2メートル四方のドローンは、同町須美の平岩昇さん(74)の畑から筆柿約4キロ、同町桐山の長谷一平さん(53)の畑からナシ約6キロをそれぞれ道の駅に運搬。農作物を下ろした後、日用品約2キロを箱に入れて買い物が困難な人の家に見立てた場所まで運んだ。また、ゴルフカートを改造した自動運転車は町内巡回バスと想定され、運転手と乗客と共に日用品などを乗せて市街地に見立てた場所に向かった。
この日の移動はいずれも1キロ以内。技術面や採算性などの課題があるが、実現すれば山間部の利便性や農業の効率化が期待される。 (酒井希実)