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東海愛知新聞

どうする?転売

岡崎の大河ドラマ館 記念証などのグッズ

岡崎公園内の「どうする家康 岡崎 大河ドラマ館」において数量や期間を限定して無料配布されている「特別来館記念証」などの転売が相次いでいる。本来の対象である来館者が、入手できない事態にもつながりかねない転売。企画する岡崎市に話を聞くと、一筋縄ではいかない事情が見えてきた。 (犬塚誠)

インターネット上での転売の価格帯は1枚500円ほどの“お手頃価格"から1000円以上の比較的高額な物までさまざま。来館者用パンフレットや入館証、市美術博物館との共同企画で配った金陀美具足のカードやクリアファイルとのセット販売も見られ、そうした場合には2000〜3000円で販売されるケースもある。市「どうする家康」活用推進課によると、大河ドラマのキャストの人気度やドラマの進行に合わせて需給バランスは変動。松本潤さん演じる徳川家康に関連するグッズは高額になる傾向があるという。

同課はドラマ館オープン当初の1月には既に来館記念証などの転売の横行を把握。しかし、法的な問題がない限り、記念証などの用途にまで制限を設けることはできないため、静観してきた。加えて、遠方で来館できないファンにとっては、入手経路が転売に限られているのが現状。限定配布企画を周知する市のSNSには「売ればいいのに」「地方の壁は大きい」といった声も寄せられてきた。ただ、無料配布物の販売は直接来館の促進という本来の趣旨から逸脱することになる可能性も。担当者は「(記念証などが)岡崎を知ってもらうきっかけにもなっているため、『100%悪』とも言い切れない。でも、転売は転売だし…」と複雑な心境を明かす。

入手できなかった来館者からの苦情は現時点で寄せられておらず、市は今後も転売に対する制限は設けない方針。担当者は「来館してくださった方へのサービス。転売入手ではなく直接岡崎に足を運んで手に入れてもらうとともに、ドラマゆかりの場所も巡るなどして岡崎への興味を深めてほしい」としている。

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