岡崎市22年度決算 72億円の「黒字」
病院事業は2年連続の純利益
岡崎市は25日、2022年度の決算の概要を発表した。一般会計の歳入は、過去2番目の規模となる1523億3812万円(前年度比2.0%増)、歳出は1429億8292万円(同1.6%増)。23年度に繰り越した財源(21億1204万円)を除く実質収支は72億4317万円(同3.4%増)の黒字だった。(犬塚誠)
歳入の46%を占める市税は、新型コロナウイルス特例措置分の回復などに伴う固定資産税の増加により、2.4%増の706億3550万円となった。市税のうち市民税は1.5%増の301億2145万円。内訳は個人市民税が給与所得者の給与や納税義務者の増加により1.3%増の265億9801万円、法人市民税が製造業や金融業、保険業の収益増加により3.1%増の35億2344万円だった。
歳出は、福祉分野の支出となる民生費が534億7616万円で、全体の37%を占めた。性質別では、扶助費は子育て世帯や住民税非課税世帯などに対する臨時特別給付金などの減少により11.6%減の342億6766万円、物件費は行政検査や予防接種費用といった新型コロナ対策費の増加のほか、電気使用量などの高騰により、17.5%増の296億3655万円。普通建設事業費は市営住宅平地荘や市立岡崎小学校校舎の整備費減少などで、12.5%減の119億6948万円となった。
市の借金に当たる市債残高は40億円減の555億9939万円。市の貯金に当たる財政調整基金の22年度末残高は121億63万円で、市が目安とする「100億円」を上回った。同年度中には98億1525万円を取り崩したが、黒字分の72億円から37億円分を積み立てに充てた。
特別会計(12会計)は歳入677億8507万円に対し、歳出は657億4172万円。23年度に繰り越した財源を除く実質収支は、4.9%減の11億1040万円だった。
企業会計の病院事業は、入院・外来収益の増加や新型コロナ関連の補助金交付により29億4006万円の純利益。2年連続の黒字となった。水道、下水道両事業もそれぞれ7億8292万円、3億4617万円の純利益となった。