「まさか田原とは」
大雨で流出の救命ボート発見
2日の記録的な大雨で岡崎市カヌー練習場(同市桑原町の巴川)から流された市立新香山中学校カヌー部の救命ボートが、田原市内で見つかっていたことが19日、分かった。係留地点と発見地点は直線距離にして50キロほど。思わぬ場所での発見に、同校職員は「見つかってほしいと思っていたが、まさか田原とは」と驚きを見せる。 (犬誠)
同校などによると、流出したのは2艘。共に空気を入れて使うタイプで、1艘は田原市の伊良湖岬と立馬崎の中間地点よりも伊良湖岬寄りの海岸に近い道路沿いで見つかり、もう1艘も田原市内で発見された。道路沿いで見つかった1艘については4日、海上保安庁第4管区海上保安本部が船体に貼られていた備品シールを基に同校に連絡した。もう1艘は田原市の消防施設が保管していた。部員が使用するカヌーは別の場所に格納していたため、被害はなかった。
2艘は共に損傷がある状態。道路沿いで発見された1艘には穴や傷が確認されている。同校は今後、破損状況を調べた上で、修理を行うか新しい救命ボートを購入するかを決めるという。
カヌー部員からは「冬に転覆した部員を助けるときに救命ボートはとても大切。私たちの命に関わるものなので見つかって良かった」などの感想が聞かれた。
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岡崎市内では19日午前9時までに、私立病院4カ所での空調やコンプレッサーの被害のほか、道路損壊に伴う6戸での水道被害が判明している。半壊は123棟(16日発表時より4棟増)、一部損壊は5棟(2棟増)、道路損壊は233カ所(169カ所増)、道路冠水は27カ所(5カ所増)となっている。