地元産木材を活用
学生の建築デザイン模型を岡崎市役所で展示
岡崎市内でこのほど開かれた「第1回岡崎産木材を活用した学生・建築デザインコンペティション2022」の受賞作品の建築模型が、市役所西庁舎地下1階で展示されている。同市の森林や林業の現状を学んだ学生らが、木材を活用した保育園の建築デザインアイデアを提案した。当面、同所で展示される。 (酒井希実)
同コンペは名古屋大学(名古屋市千種区)と建築などの関係者らで構成するNPO法人「都市の木質化プロジェクト」が主催。昨年10月、岡崎市福岡南保育園を題材に同市内の木材を活用した改修・改築案を募集し、愛知県内外の高校生と大学生5組が参加した。学生らは、総面積のうち約60%を森林が占める同市の森林・木材事情などを学び、実際の規制や法律を考慮して図面と模型を作成。3月の講評会で、森林資源や木材利用への理解、園児や保護者らへの配慮、実現性などが審査された。
今回は上位3組の受賞作品の模型を展示。木や紙製の無数のパーツで建物の構造が組み立てられ、らせん階段や遊具、庭の植物まで繊細に表現されている。室内には設計図や人型の模型も置かれており、子どもたちの生活を想像させる。最優秀賞の名古屋大学チームは、雨の日でも屋外で遊べるテラスや格子状のデザインでの木材利用、園児の遊びや探求心を考慮した部屋の配置などが評価された。同園は改修予定があるが、コンペ上位案のようになるかは未定。市職員は「実現されたら木材の活用を宣伝するきっかけになりそう」と絶賛した。