繁殖抑制、殺処分ゼロへ
岡崎市 飼い主不在のネコの避妊・去勢に補助金
岡崎市は、地域で暮らす飼い主のいないネコの避妊・去勢手術を行った市民に補助金を交付する事業を新年度から行う。飼い主のいないネコの繁殖を抑制し、殺処分数ゼロにつなげることが目的だ。同事業費を盛り込んだ新年度一般会計当初予算案を28日開会の市議会3月定例会に提出する。(横田沙貴)
動物病院での避妊・去勢手術代を補助する制度で、飼い主がいないネコがいる地域の住民を含む複数人で飼い主の有無を確認後、ネコの捕獲、動物病院での手術を行ってから元の地域に戻す。
手術などが終わった後、市動物総合センター(あにも)に申請し、審査を通過すれば1匹当たり最大で、雌は5000円、雄は3000円の補助金が支払われる。必要があれば市が捕獲用の道具を貸し出す。
予算額は42万円で、補助金だけでなく捕獲用道具やそのための餌代なども計上されている。財源は寄附金(一般会計)からで、動物愛護寄付金を募って財源にするとしている。
あにもによると、同所が開館した直後の2008(平成20)年度のネコの処分数は421匹、09年度は544匹だったが、21年度は80匹と減少してきている。
現在、市内で飼い主のいないネコへの対応は、各地域で調査、あにもが雌ネコのみ避妊手術を行っている。だが、他地域から避妊・去勢手術を受けていないネコが移り住んできた場合などに対応できないという背景もあり、「殺処分ゼロを目指すにはもっと強力な対策が必要」と説明している。