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東海愛知新聞

難関国家試験に合格

愛産大三河高 電気科3年の近藤君が快挙

愛知産業大学三河高校(岡崎市岡町)電気科3年の近藤凉也君(18)=刈谷市富士松中学校出身=がこのほど、難関とされる国家試験「第三種電気主任技術者試験」に合格した。今回の合格率は8.3%で、高校生の合格者は愛知県内では3人だった。猛勉強の末の快挙だが、近藤君は「教えてくれた先生や勉強できる環境を整えてくれた学校への感謝が一番」と謙虚に語る。(犬塚誠)

合格すれば、受け取る電圧が5万V未満の施設の保安業務ができるようになる同試験。基礎的な法則などを答える「理論」、発電方式や変電技術などを問う「電力」、モーターの種類などを確認する「機械」(各20問)、電気設備を安全に使うための法律などが主題の「法規」(16問)の4科目があり、各科目54〜60点以上を取る必要がある。回答は五者択一のマークシート式で行われる。

近藤君は2年生で難関試験合格を目指すクラスを選択した。その年の夏に「電力」の試験を受けて合格し、ほどなく翌年受験する残り3科目の対策を開始。「1日に5問以上分からない問題を見つける」という目標を掲げ、時には1日10時間以上を費やした。通学途中の電車内でも勉強。教員にも質問してさまざまな解き方を身に付け、問題を多角的に捉えられるように努めた。

「勉強は楽しみながらやるのが大事」。机に向かうだけではなく、発電所や変電所を見学するなど問題を身近に感じられるようにもした。担任として見守ってきた岩間真教諭も「学習に対する貪欲さは他の追随を許さない」と太鼓判を押している。

苦労のかいあって昨年夏の試験では実力を発揮し、無事に3科目をパスした。今春に中京大学電気電子工学科に進み、半導体の性能を向上させるための研究などに取り組む予定だ。目指すは「研究者」。大学院進学にも意欲を見せる。

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