地元の木を使おう
岡崎市内でSDGsセミナー
岡崎市内の事業者、団体が市内の森林資源を地域貢献活動やSDGs(持続可能な開発目標)達成などに活用するきっかけづくりを目的にした、同市主催の「SDGsセミナー」が25日、市内で開かれた。参加した14社19人は、木材にまつわる情勢や木質化(建造物の壁面や天井などに木材を使うこと)の事例などを確認し、地元の木材を使った取り組みや新事業を模索した。(横田沙貴)
参加者は羽根町の医院や上六名2の岡崎信用金庫城下町支店を見学後、同支店で西三河林材団体連合会の小原淳会長の講演を聴いた。
小原会長は「国内では価格の安さから輸入木材が多く使われているが、岡崎市内の人工林は278万1000平方メートルあり、1年で8000平方メートル分伐採しても348年分の木がある。もっと市内の木を切って使うべき」と持論を展開した。
また、自身が経営する木材加工・販売会社で市産材を取り扱っていることや、木製手指消毒用アルコールスタンド、端材で作った木の粉末と漆を使ったバイオプラスチック、市内に自生するコウゾといった地域資源や木材の活用例も紹介した。「岡崎にはさまざまな木がある。岡崎に合った木で発想・発案すれば親和性は高まるはずだ」と呼び掛けた。
市が昨年度から行うセミナー。今年度は7月から1月25日までの4回にわたり、森林・林業の現状や森林整備などを紹介してきた。