森林の活性化を
岡崎市 官僚の長野さんをアドバイザーに
岡崎市は1日付で、森林の有効活用や木材利用、農山漁村の活性化といった企画・コンサルティングなどを行う会社「モリアゲ」(東京都港区)社長の長野麻子さん(51)を非常勤の特別職「森林活性化アドバイザー」に任命した。同市役所で4日に行われた委嘱式では、長野さんが中根康浩市長から委嘱状と市産材を使った名札を受け取った。
同アドバイザーは市や地域商社「もりまち」などへの市産材の6次産業化、中山間地域における有機農法や自然栽培といった、森林・林業行政、農業・環境などに関する情報提供と助言・提案を行う。任期は3月末までだが、場合によっては4月以降も続けて任命する。
長野さんは安城市生まれで県立岡崎高校を卒業し、農林水産省、林野庁で食品ロス削減や森林行政などに携わっていた。建材などの木への切り替えを提唱する「ウッド・チェンジ」をはじめとした森林に関する活動を行うために昨年6月に早期退職し、同年8月にモリアゲを立ち上げた。森林・環境に関する取り組みや国の施策に精通している人材として選ばれた。
長野さんは「岡崎は6対4の割合で森林とまちがある上に、市内に水源地があるため、1つのまちで循環できる希有な場所。まちの人に森に来てもらうためのハードルを低くして、森とまちの距離を近付けていきたい」と意気込んでいる。
非常勤のため、長野さんは月8回程度来岡し、市やもりまち関係者らに助言や情報提供などを行う。報酬は条例の規定により月額15万円支払われる。(横田沙貴)