光ヶ丘女子高は、78校が出場した高校生の部で3位相当の日本女性体育連盟会長賞を受賞した。演目は「永遠の微笑み―弥勒菩薩(みろくぼさつ)」。弥勒菩薩は釈迦(しゃか)入滅から56億7000万年後に現れてこの世を救うとされている。新型コロナウイルス禍などで沈んだ世の中と感じたメンバーが「私たちで弥勒菩薩を降り立たせよう」と題材にした。弥勒菩薩役の1人を中心に、ほかの29人は霞(かすみ)のような存在になって舞台全体の雰囲気をつくり上げた。

部長の3年金津来海さんは「新型コロナの影響などで練習に全員そろわないこともあったが、本番では全員で舞台に立ててうれしい。全員の息が合い、慈しみや愛、エネルギーといった目に見えないものも表現できた」と振り返った。

また、全国の300校がエントリーした「第15回日本高校ダンス部選手権」(8月17日)ビッグクラス(大人数で踊る部門)では全員がリーゼントと特攻服を思わせる衣装で舞台に上がり、話題を呼んだ。結果は審査員特別賞(10位相当)だった。

岡崎女子大・短大は大学の部で6位相当の特別賞(主題にふさわしい演出効果)に選ばれた。演目は、「嗤(わら)う幻影―私に潜むもう1人の『私』」。スイスの心理学者ユングの分析心理学から着想。人間の顔を複数縫い付けた特殊な衣装をまとい、その顔が迫り来る様子を通じて、己の影と向き合う姿を表した。

また、9月18日に富山県高岡市で行われた「第25回少人数による創作ダンスコンクール アーティスティック・ムーブメント・イン・トヤマ2022」では、最高位の「松本千代栄賞」を獲得。カンガルーコート(つるし上げ裁判の英語表現)を題材にし、トランポリンを使って、カンガルーが跳ね回るように議論が飛躍するさまを体現した。

入賞した両大会は“大学生の2大大会”とされている。部長の子ども教育学科3年伊藤香乃さんは「権威ある2つの大会で受賞できてうれしい。先生やOGの皆さんのサポートのおかげだと思い、感謝している」と述べた。