小学生が能楽を体験
伝統文化を知る
文化庁の「文化芸術による子供育成推進事業」の能楽体験が6、7の両日、岡崎市井田小学校で行われ、6年生192人が楽器や謡、すり足などを体験した。
7日は、児童らが謡と面を体験、能楽師の着付けを見学し、能楽の代表的な演目の1つ「羽衣」のクライマックスの部分を鑑賞した。観世流シテ方の山中雅志さんが、婚礼を祝う謡曲「高砂」を例に内容などを解説。「竹を2つに割ったように歌うのが、おめでたい曲を歌う秘訣」などと伝え、児童は正座して山中さんに合わせて歌った。
その後、山中さんは若い女性の面「小面」を手に角度によって表情が違って見えることを説明。児童らは面を下に傾けると悲しい表情に、上を向くとほほ笑んでいるように見えることを確かめた。また、児童6人が実際に面を掛け、6日に習ったすり足で前に進んだ。般若の面を掛けた伴歩美さん(11)は「視界が狭くて暗かった。いつもと違う体験ができて楽しかった」と振り返った。(酒井希実)