窓口でキャッシュレス決済
来月から 3公共施設で実証実験
岡崎市は9月1日から11月25日までの約3カ月間、行政窓口でのキャッシュレス決済導入に関する実証実験を行う。図書館交流プラザ(りぶら)、動物総合センター(あにも)、市役所大平支所の3カ所で、窓口に複数の決済システムを対応できる小型端末を期間限定で導入。窓口でのキャッシュレス決済利用頻度や決済サービス別の利用率、施設や手数料別の状況を調べて、本格導入に向けた検討材料にする。
市民はりぶらのホールや会議室の利用料、あにもでの狂犬病予防注射済票交付手数料や犬の登録手数料、大平支所での住民票や税、戸籍などの各種証明書交付手数料の納付にキャッシュレス決済を利用できる。対応するのはクレジットカード決済、「電子マネー」とも呼ばれ、公共交通機関での利用を主眼に置いた「交通系」とスーパーマーケットなどで導入されている「流通系」に大別されるICカード決済、スマートフォンに表示したバーコードなどを読み込んで支払うQRコード決済の4系統。
ただし、窓口の体制や手数料の額などから大平支所はQRコード決済のみ対応。キャッシュレス決済利用時は、領収書は発行されない。また、原則決済の取り消しができないため、返金は後日口座振り込みで対処する。
同市デジタル推進課はキャッシュレス決済の利点として、現金を持ち歩かずとも支払いができる利便性や、市職員らとの接触機会を減らすことで新型コロナウイルス感染拡大防止ができる衛生的な面を挙げる。行政窓口での使用料や手数料払い込みのキャッシュレス決済は、近隣では豊田、安城、豊橋市で導入済み。岡崎市は市県民税や国民健康保険をはじめとした保険料を一部のQRコード決済で納付できるようにしている。(横田沙貴)