70億円の“黒字”
岡崎市2021年度決算概要 病院は6年ぶりに好転
岡崎市は25日、2021年度決算の概要を発表した。一般会計の歳入は1492億8004万円(前年度比16.2%減)、歳出が1406億6282万円(同17.7%減)で共に過去2番目の規模だった。翌年度に繰り越した財源(16億1192万円)を除いた純剰余金は70億529万円(31.5%増)だった。(横田沙貴)
市の貯金に当たる財政調整基金の21年度末残高は133億6615万円。同年度中に60億1629万円を取り崩したが、年度末に純剰余金のうち36億円を積み立てた。市の“借金”に当たる市債の残高は、26億円減の596億4673万円になった。
歳入は、全体の46%を占める市税が2.6%減の689億6414万円。個人市民税は納税者の給与減などで5.0%減少。20年度は特別定額給付金(1人10万円)があったため、国庫支出金は45.7%減の332億3842万円となった。
歳出の性質別では、子育て世帯や住民税非課税世帯などへの臨時特別給付金(1世帯に10万円)などの増加で扶助費が31.2%増の387億5140万円。普通建設費は老朽化した市営住宅平地荘整備(20億9135万円)や豊富保育園園舎建て替え(6億2406万円)などを行ったが、市営住宅五本松住宅や龍北総合運動場の整備費がなくなり24.7%減の136億7870万円となった。
なお、新型コロナウイルス感染拡大防止対策や予防接種などに充てた事業費の総額は151億5000万円(市費負担分は8億9000万円)に上った。
特別会計(12会計)は歳入が654億4022万円、歳出が642億1292万円。繰り越し事業に充てる財源を除いた純剰余金は44.2%増の11億6728万円だった。
企業会計は、病院事業会計が25億8056万円の純利益で2015(平成27)年以来6年ぶりの黒字に転じた。入院患者数は減少したが外来患者が増加。収入増加に加え、新型コロナ関連の補助金が交付されたことも影響したという。
水道事業会計は23億9930万円、下水道事業会計は5億7485万円の純利益となった。