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東海愛知新聞

不測の事態に備えて

岡崎 警察、消防、愛環が合同テロ対処訓練

岡崎署岡崎市消防本部愛知環状鉄道は11日、愛環中岡崎駅(岡崎市八帖町)と同駅西側ロータリーで合同の初動対応・テロ対処訓練を行った。訓練は不審者と不審物への対応を想定して実施され、関係者ら約80人が参加。不測の事態に対する対処能力を高め、3者間の連携を強化した。(犬塚誠)

この日は事案ごとに2回に分けて訓練が行われた。「駅構内で、刃物を持った男が複数の利用者を切り付けた」という事案を想定した訓練では、容疑者役の同署員がホームにつながる階段で利用者を刺傷。「一般人死ぬぞ。駅員早よ来いや」などと容疑者がわめく中、駅員が他の利用者をロータリーに避難させるとともに、駆け付けた署員らが、さすまたや盾などで容疑者に応戦した。署員は警杖で容疑者の手から刃物を振り落とした後、容疑者を現行犯逮捕した。負傷者は、消防職員が担架に乗せて搬送した。

「駅構内に置かれたペットボトルから漏れ出た液体により、複数の負傷者が発生した」ことを想定した訓練では、容疑者役がペットボトルからサリンとみられる液体を改札口前のコンコースに散布。周りにいた利用者や駅員が次々と倒れ、駅員は立ち入り規制を行いながら構内の利用者を屋外に誘導した。その後、防護服を着た消防職員と県警機動隊員が到着。負傷者を救助するとともに、現場に残された液体の簡易鑑定を行ってからペットボトルを密封式の缶に入れて回収した。専用の噴霧器を使った除染作業も行われた。

訓練後、同署の松橋浩幸警備課長は「きょうの訓練はとてもよい連携ができた。いざ(事案が)発生したときには、訓練以上のことはできない。繰り返し連携した訓練をやっていかなければならない」と講評した。

同署によると、訓練は近年多発している列車内での切り付け事件や、1995(平成7)年3月に発生した地下鉄サリン事件などの事例を参考にして実施された。同課は「事案としてあってはならないことだが、発生した際には迅速に犯人に対応できるよう、(訓練を通じて)個々の能力を向上させていきたい」としている。

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