メタバースで重文鑑賞
岡崎市 一旗、NTTと連携
岡崎市はこのほど、デジタルコンテンツ作成などを手掛ける一旗(名古屋市西区、東山武明社長)とNTT西日本と協力して、德川将軍家の菩提寺である大樹寺(岡崎市鴨田町)の重要文化財「大方丈障壁画」を鑑賞できるメタバース(インターネット上の仮想空間)を作った。今後は2社と連携して市内の文化財を扱ったメタバースを作成し、観光誘客や地域活性化などにつなげることを目指す。(横田沙貴)
障壁画は、上段の間や下段の間、鶴の間などに飾られている状態で再現。インターネットに接続できるパソコンやスマートフォンといった機器があればいつでも、世界中のどこからでも鑑賞できる。
NTTが運営するメタバースを提供するウェブサイト「DOOR」で公開中。また、一旗のウェブサイトでは解説付きの映像を見ることができる。DOOR、一旗の映像共にVRゴーグル(映像や画像が立体的に見えるようになる、頭部に装着して使う機器)を使えばその場を訪れているような感覚を味わえる。
岡崎市と一旗、NTT西日本で「文化観光のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関する連携協定」を20日に締結した。
市内の文化・観光資源のメタバース化や活用などを進めるという内容。時間や場所に関係なく観光や芸術鑑賞などができるというメタバースの利点を生かして、幅広い世代や市民らに岡崎の文化財や魅力に触れてもらい、現実の観光資源や地域への関心につなげる。
今後は岡崎城を観光できるメタバース作成などにも挑戦するとしている。