職人の技が結集
岡崎の松應寺 家康の父の墓所修復が完了
岡崎市松本町の松應寺(服部善樹住職)で1日、徳川家康の父松平広忠の墓所(御廟所)の修復工事の完了を祝う法要が行われた。
工事関係者や市の文化財担当者、檀家ら約30人が参加。小雨の中、服部住職が読経し、丸3年の修復の完了を祝った。服部住職は「計画から7年。少しは昔の姿を取り戻せたと思うが、ゴールではなく通過点。今後も何とかして御廟所を守っていきたい。今回は職人の技のすごさを実感した。多くの方々に御廟所の存在を知ってほしい」と述べた。
市指定史跡の御廟所は1605(慶長10)年に家康の命で整備された。広忠埋設地を囲む土塀の西側の一部が2015(平成27)年9月の大雨により崩落。全長約60メートル、高さ約1.8メートルの土塀の修復には、土を何度も突き固めて地層のように積み上げる「版築工法」を採用し、瓦は全て新調した。門はいったん解体し、旧材を生かしながら組み立て、扉を刷新した。また、石垣や外周、参道、排水路なども整備した。
14日に一般公開を開始する。