チームで取り組む
岡崎 糖尿病地域連携パス拡充
地域連携しチーム医療で取り組む―。岡崎市と幸田町の糖尿病患者を、かかりつけ医と市内3総合病院が連携して診療する「岡崎糖尿病地域連携パス2021年度版」が11月に始まった。これまではかかりつけ医と市民病院の連携だったが、今回から2大学病院(藤田医大岡崎医療センター、愛知医大メディカルセンター)も加わった。(横田沙貴)
岡崎糖尿病地域連携パスは2014(平成26)年4月に運用スタート。具体的には、糖尿病患者がかかりつけ医の紹介で市民病院に出向き、検査や治療後にかかりつけ医を定期的に受診。一定期間経過後(3カ月〜1年ごと)に市民病院を受診する仕組みだ。かかりつけ医から市民病院を紹介してもらう場合、検査や治療後はかかりつけ医の受診のみになることが多いが、地域連携パスの場合は、1年以内に市民病院の受診が1回以上ある“循環型”のため、連携して糖尿病治療に取り組んできた。
市民病院によると、地域連携パス利用者は昨年度約250人。症状悪化の場合には入院というケースもある。市民病院受診頻度は半年に1度が最も多いという。
昨年4月に藤田医大、今年4月に愛知医大と市内南北に大学病院が設置されたことで、選択肢が市民病院一択ではなくなった。岡崎市医師会は「各医院からの要望もあり、高度な治療ができる市内複数の総合病院と連携できた方が利便性が高まるとの考えもあり、話し合いの中で決まった」と説明する。
市民病院内分泌・糖尿病内科の渡邉峰守統括部長(48)は「選択肢が増えることは患者さんにとっては良いこと。市民病院としては選ばれる努力をしなければならない」と気を引き締める。