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東海愛知新聞

eスポーツの福祉活用

岡崎のAAAサポートが導入

岡崎、安城の両市で障害者就労継続支援事業所や就労移行支援事業所などを運営する「AAA(スリーエー)サポート」(岡崎市竜美南1、酒井健督社長)が、障害者の就労支援にeスポーツ(コンピューターゲームやビデオゲームなど、電子機器を使って行う娯楽や競技)を取り入れている。新たなスポーツ競技として盛り上がりを見せるeスポーツの福祉活用の効果や今後の展望などを取材した。()

eスポーツを導入したのは、10月1日に開設した就労継続支援B型事業所の「AAAGames」(安城市三河安城町)。明るい色合いの事務所内にはeスポーツ向けに作られた机や椅子に、ゲーム訓練や作業で使うパソコンやモニターなどが並べられている。午前はパソコンを使ったデータ入力やインターネット通販の配送代行の梱包(こんぽう)作業といった工賃作業を行い、午後からゲーム技術向上訓練に取り組む。

利用者はFPS(プレーヤー本人の視点で進行する射撃ゲーム)をはじめ、パズル、格闘といったさまざまな分野のゲームから自身の特性や性格などに合わせてプレーするゲームを選び、プロが監修した課題に挑戦する。同社ではパソコン教室も運営しているため、パソコンに不慣れな利用者への操作指導のノウハウもある。

eスポーツは身体能力などを気にすることなく、健常者と同じ舞台で戦うことができる。また、インターネット回線を通じて複数人で協力して行うゲームもあり、瞬時の判断力やコミュニケーション能力、「時間を守る」「あいさつする」などの社会的モラル、なぜ負けた(失敗した)のかを分析し、改善する能力などを養う効果などが期待されている。利用者からは好評という。

酒井社長が元々ゲーム好きで「ゲームから学ぶことが多い」と、福祉に活用できないかと考え、導入を決めた。eスポーツを取り入れている障害者向け福祉事務所は愛知県内では同所のみだが、全国では増えているという。

「障害者1人1人を自分らしく輝かせたい」という考えから、訓練や工賃作業へのパソコン導入、VR(仮想現実)技術を使った面接訓練といったその時々で新たな手法を多く取り入れている同社。「今後は事業所独自のeスポーツ大会を開きたい。利用者にはプレーヤーとして参加するだけでなく、大会運営に携わる“裏方”として協力してもらうことも考えている。さまざまな可能性を広めるきっかけになる」と酒井社長。

問い合わせは、AAAGames(0566―74―0721)へ。

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