生活に必要な水供給
矢作ダム完成50周年 岡崎市役所でパネル展
西三河地方や衣浦臨海工業地帯などに農業用水、工業用水、生活用水を供給している「矢作ダム」(愛知・岐阜両県境)の完成50周年を記念したパネル展示が、岡崎市役所西庁舎1階ロビーで開かれている。11日まで。
会場には矢作ダムの概要や歴史、役割などを紹介するパネル14枚が展示されているほか、水源地である岐阜県恵那市の串原小学校児童が出演した見学紹介映像も公開されている。
矢作ダムは、1971(昭和46)年に完成。水の供給のほか、台風や大雨で川へ流入する水の一部または全部をダムにためて下流での洪水被害の軽減に役立てられたり、水力発電に活用されたりしている。
近年は観光資源にもなっており、水源地になっている豊田市稲武地区や旭地区をはじめとした、愛知・岐阜・長野の3県の4自治体が「矢作水源フォレストランド協議会」を結成し、水を蓄えたダムに見立てて盛り付けられた「ダムカレー」の提供や、ダム内に日本酒を貯蔵といった取り組みを行っている。
パネル展は、矢作ダムから水を供給されている自治体や、水源地の一部の自治体などで開催。主催する「矢作ダム完成50周年記念事業実行委員会」の事務局(国土交通省中部地方整備局矢作ダム管理所内)によると、来年2月に計画している記念行事に向けて、流域・水源地の住民の機運高揚につながればと企画。「皆さんに矢作ダムについてもっと知ってほしい」と呼び掛けている。
12月20日〜来年1月4日に豊田、同月20〜28日に西尾の両市役所でも開かれる。(横田沙貴)