伝統を大切に
城北中 創立60周年記念式典・公演会
岡崎市城北中学校で29日、同校の創立60周年を記念する式典と公演会が開かれ、生徒など約500人が参加した。公演会には同校OBのピアニスト山中惇史さん(31)が登場。力強くも繊細な演奏を披露し、節目に花を添えた。(犬塚誠)
同校は1961(昭和36)年に創立。毎年12月に行われる「暁天駆け足」や1人の生徒の善意から始まった清掃活動「ねずみグループ」などを通して独自の伝統を培ってきた。
式典では中野渡善樹校長が「学校が時代の流れを受けて大きく変わろうとしている中でも、受け継がれてきた伝統を大切にし、生徒を主役に据えて歩んでいく」と述べた。
式典後の公演会では、山中さんが
- プロを目指すきっかけになった曲
- 憧れのショパン
- 人の痛みを知る曲
- とっておきの曲
―の4つのテーマに沿って演奏。フランス民謡「きらきら星」やショパンの「子犬のワルツ」、ラフマニノフの「前奏曲」などを披露し、生徒らは“先輩”の迫力あるパフォーマンスに聴き入っていた。
また、山中さんが中学時代に所属していた同校オーケストラ部との共演も実現。16年前に山中さんによって作曲され、現在でも同校の文化祭などで演奏されている「ジブリメドレー」を合奏した。
部長で3年の磯谷美羽さんは「元々ファンだったので、共演できてうれしかった。山中さんの世界に私たち全員が引き込まれた感じがして、弾き終わった後には達成感があった」と満面の笑みを浮かべていた。