「誰かの光に」
岡崎市などで東京パラ聖火フェス
岡崎市は14日、同市福祉の村「希望の家」で東京パラリンピック(24日〜9月5日)の聖火のもととなる火種を集める「聖火フェスティバル採火式」を開いた。翌15日に、愛知県庁で開かれた集火・出立式において県内48市町村で採火された火とともに「愛知県の聖火」となった。(髙木駿太郎)
14日は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため無観客とし、来賓は中根康浩岡崎市長と現役パラスポーツ選手の米内勝宣さんのみが参加。式の様子は無料動画投稿サイト「YouTube」で生中継された。
式で用意された仕掛け花火は、岡崎花火組合員の3州火工(幸田町坂崎)が約4カ月かけて制作。火薬の包装などには、市内の聾、盲学校、みあい特別支援学校、愛知教育大学附属特別支援学校の児童・生徒が書いた「負けないように頑張ってください」といったメッセージカードが使用された。
中根市長の「岡崎の火、点火」の号令で仕掛け花火に着火。花火はパラリンピック聖火リレーのコンセプト「あなたは、きっと、誰かの光だ。」の文字を輝かせた。その後、残り火を移した磯部ろうそく店(8幡町)の和ろうそくを手に取った米内さんから、中根市長がランタンに採火し、閉会した。
中根市長と米内さんは「全てのパラアスリートの活躍を祈っています。皆さん頑張ってください応援しています」とメッセージを送った。
同フェスは12〜20日に全国各地で開催。採火された火が都道府県の聖火として20日に東京都港区の迎賓館赤坂離宮で開かれる集火式で、パラリンピック発祥の地である英国ストーク・マンデビルで採火された火と1つになり「東京2020パラリンピック聖火」として誕生する。
豊田市と西尾市は15日に採火式を実施。豊田市は、トヨタ自動車の燃料電池自動車(FCV)「MIRAI」の外部給電機能を使用したコンロで間伐材を使用した薪に着火し、ランタンに採火した。西尾市は、同市塩田体験館・ 吉良饗庭塩の里で塩分濃度を高めた海水「かん水」を煮詰めて製塩する際に使用する火を、ランタンに収めた。