節目に向けOB協力
県立岡崎工科高校授業で石畳など整備
県立岡崎工科高校土木科の3年生が、来年度に迎える同校の創立110周年を記念して校内の歩道補修や駐輪場の整備などを行っている。同校卒業生が社会人講師として参加したり、材料調達に協力したりして、さまざまな世代の“岡工生”が節目に向けた準備を進めている。 (横田沙貴)
校内の整備は、1つのテーマに着目して1年間活動する工科高校独自の授業「課題研究」の時間に実施。校門から同校のシンボルである「桜ケ丘」までをつなぐ石畳(全長38メートル、幅5.9メートル)の修繕を担当する班は18日、石畳と側溝の境目付近のコンクリートを打ち直した。
共に卒業生で左官の杉浦晃裕さん(58)、友彦さん(35)親子が指導に当たる。卒業生が複数人勤める建材製造などの「大嶽安城」(安城市)は、生コンクリート2.3トンを無償提供。また、卒業生の1人がコンクリートミキサー車で母校に運び込んだ。
生徒は晃裕さんらの指示を受けながら木の板で型枠を作ったり、生コンクリートを型枠に流し込んだりした。手早く型枠を固定したり、金ごてでコンクリートの表面を滑らかに整えたりする晃裕さんと友彦さんの技術を学び取ろうと、生徒は手を動かしていた。
服部颯弥君は「杉浦さんたちのコンクリートの表面の仕上がりや作業の早さなどは参考になる。しっかり学びたい」と表情を引き締める。晃裕さんは「25、6歳から指導に協力してきたが、このような形で節目に協力できるのは名誉なこと。生徒はしっかり学んで一人前の職人になってほしい」と期待を寄せる。