コロナ禍で侵入盗減
岡崎署管内 昨年の犯罪発生状況
愛知県内の昨年1年間の犯罪統計がこのほど、発表された。県内の刑法犯認知件数は3万9697件(前年比1万59件減)。岡崎署管内(岡崎市、幸田町)は1779件(同448件減)で、県内の署別ではワースト4位だった。(髙木駿太郎)
同署管内の犯罪発生状況は、窃盗が1126件(364件減)で全体の63.3%を占めた。住宅を対象とした侵入盗では、空き巣の67件(9件減)、非侵入盗では自転車盗の366件(97件減)がそれぞれ最多となっている。
そのほか、コンビニなどでの万引きが285件で20件増。窃盗以外では強盗が3件(2件増)、恐喝が8件(4件増)となっている。
同署生活安全課は「コロナ禍により家に人がいることが多くなったためか侵入盗は減少している」としているが、万引きの増加などについては「経済情勢の悪化や外国人の犯罪グループが関係している可能性がある」との見解を示している。
学区別に犯罪数を見ると、羽根学区(167件、25件減)や広幡学区(110件、13件減)、六名学区(84件、8件減)、三島学区(同、7件減)、大門学区(67件、26件減)など鉄道駅がある学区で多発している。
県内の昨年1年間のオレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺認知件数は569件(49件減)で、被害総額は約13億4657万円(3億1110万8000円増)。管内では23件(3件減)。被害総額は5770万3600円(約1600万円増)で1件当たりで換算すると約250万円となる。特に、オレオレ詐欺においては、4件(4件減)と半減しているにもかかわらず、昨年916万円だった被害総額が2775万円と3倍近くになった。
また、消費者庁が注意喚起している「『新型コロナウイルスのワクチン接種のために必要』という名目で、金銭や個人情報をだまし取ろうとする詐欺」について、同課は「そうした相談や被害は今のところ確認されていない」としているが「今後、それらの詐欺の電話が増える可能性は十分に考えられる」と警戒を強めている。
その上で、特殊詐欺被害の防止策として「とにかく、知らない電話には出ない。金銭の話になったら電話を切る。録音機能を活用する」などを挙げている。