希少カモ 越冬中
南公園にシベリアの渡り鳥
シベリアからの渡り鳥、トモエガモの雄1羽が岡崎市南公園の池で越冬している。カモの仲間では小型で、雄の顔の緑、淡い黄、黒色などの模様が「巴」の文字に似ていることから名付けられている。環境省のレッドリストでは絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。
岡崎野鳥の会の立石次朗会長によると、このトモエガモは昨年12月初旬に見つけた。岡崎市内では数年に1度、小さな河川などで見かけることはあっても、ほとんど数日で飛び立ってしまうという。警戒心が強く、同公園の三田ヶ入池のような多くの人が訪れる池で、しかも越冬シーズンに見つかるのは極めて珍しいとされる。
立石さんによると、初めて見たときは羽が汚れており、「体調が悪いような様子だった」。当初は単独行動が多かったが、最近ではほかのカモの仲間と一緒に元気に生活している。
立石さんは「体調も良くなったようなので、3月中旬までには繁殖地のシベリアに戻っていくでしょう」と話している。(大津一夫)