高齢者は4月から
岡崎市 新型コロナワクチン接種
岡崎市議会2月臨時会が2日、開会。新型コロナウイルスワクチン接種や、支給範囲を拡大する新生児特別給付金(1人当たり一律10万円)の事業費などを盛り込んだ3億7094万円の一般会計補正予算案を、全会一致で原案通り可決し、閉会した。議案質疑の中で、65歳以上の高齢者のワクチン接種開始時期が当初発表された「3月中旬」から「4月」となることが明らかになった。(横田沙貴)
中根武彦議員(自民清風会)のワクチン接種時期に関する質問に対し、中根勝人保健部長は「国の方針を受け、国が示すスケジュールに沿って実施する」とした上で、2月下旬から、国による医療従事者への接種(市内での対象者は数人)、3月から県による医療従事者の接種(同約1万1000人)を実施、以降は市の管轄となり、4月から高齢者(約9万1000人)、基礎疾患のある市民、一般市民というスケジュールを説明。「10月までの接種完了を目指す」と答弁した。
市内の接種対象者数は、接種ができない16歳未満(約5万8000人)と国・県の接種を受けた医療従事者(約1万1000人)を除く約31万7000人。接種回数は、そのうちの7割(22万2000人)が1人2回ずつ接種する約45万回を想定している。
また、鈴木雅子議員(無所属・共産)は補正予算の編成について「市長は困っている人に何とかしたいと話している。どうしてこうした編成にしたのか」とただした。中根康浩市長は「もちろん今も大切だが、将来に向けて安定的な財政運営を疎かにしてはならないということを、これまでの会議で学ばせてもらった」とした上で「今は国の第三次補正予算をしっかりと見極め、適正に活用することが1番適切な市政運営。ぜひご理解いただきたい」と述べた。
中根市長は閉会後のあいさつで、自身の目玉公約としていた“5万円還元”の事実上断念について「財源に対する自身の見通しの甘さなど、力不足によって実現できていないことに対して、改めて市民に心よりおわび申し上げる」とした上で「2度目の緊急事態宣言発出という厳しい状況も延長されると聞き及ぶ。この荒波を市民と結束して乗り越えていきたい」と語った。