つながりが大事
愛教大附属岡崎小 匠の会が伝統産業を紹介
愛知教育大学附属岡崎小学校で9日、岡崎市内の職人らで組織する「おかざき匠の会」の特別授業が開かれ、4年生33人が伝統産業について学んだ。
この日は、仏具製造の「ムラセ銅器」(同市羽根町)代表の村瀬哲也さんと、はんこ店「神尾印房」(同)の職人神尾尚宏さん、和太鼓専門店「三浦太鼓店」(同市本宿町)代表の三浦和也さんの3人が講師を務め、伝統を守ることの大変さや技術を生かした取り組みなどを伝えた。
三浦さんは「木桶職人が減り、プラスチック製の太鼓が増えたことで、桶太鼓の職人も減少し、仕事もなくなった。その状況を打開するため、伝統を守るためには『木桶を作るしかない』と桶職人の下で修業した」などと説明した。
このほか、桶太鼓の実演や新しい取り組みとして岡崎市民と協力して八丁味噌の仕込み桶を活用した太鼓「味噌六太鼓」の作成風景の動画を放映。その後、三浦さんは「この太鼓も、さまざまな人とのつながりがあったから、完成できた」と人と人のつながりの大切さを説いた。
授業を受けた児童は「伝統を守るための努力やアイデアを知る貴重な経験ができて良かった」、担任教諭は「人とのつながりを大切にしていきたいと考えるきっかけになってほしい」と話していた。(髙木駿太郎)