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東海愛知新聞

移転して再出発

岡崎 「23区」と「ICB」複合店 ON THE PARK

30〜40代の女性をメインターゲットとしたオンワード樫山のブランド「23区」と「ICB」の岡崎西武店が1日、西武岡崎店の閉店(8月31日)に伴い、両ブランドを取り扱う複合店「ON THE PARK岡崎店」として岡崎市広幡町に移転オープンした。()

アクセスしやすい国道248号沿いの路面店舗。1階が雨や直射日光が避けられる駐車場、2階が店舗になっている。売り場面積は約130平方メートルで、百貨店などに入居する両ブランドの店舗に並ぶ内装をはじめ、トレンドを押さえた「23区」と、クールさをイメージした「ICB」の西武岡崎店時代と変わらない三河地方最大級の品ぞろえにこだわった。このほか、2室のフィッティングルーム(試着室)があり、「遠方から来店する顧客様が滞在時間を気にせずくつろげるように」と男女別のトイレも備える。

オンワード樫山の直営店でも、フランチャイズ店でもない個人経営の複合店だが、長年の両ブランドの取り扱い実績から、直営店共通でポイントをためたり、1ポイント1円で使用したりできるポイントカードが利用できる。一方、洋服の仕入れは全て店舗側の買い取りのため、安定した供給網と在庫が確保できる上、他店舗では対象外の洋服がセールになったり、完売した人気商品の在庫があったりする。

代表を務め、ICB岡崎西武店の店頭に立っていた萩本一吉さん(44)は「西武岡崎店時代から築いてきた顧客様との信頼関係を大切に、百貨店並みの店づくりと品ぞろえを楽しんでいただきながら、ご自身に合った洋服を選んでいただきたい」と話す。

萩本さんが移転オープンに動き出したのは、昨年10月に西武岡崎店の閉店が発表された直後。名古屋市などにある他店への誘いもあったが、断った。

「豊橋市のほの国百貨店が今年3月、西武岡崎店が8月に閉店した。そして来年9月に閉店する豊田市の松坂屋豊田店からは既にオンワードブランドが撤退している。このままでは三河地方からオンワードブランドが消滅して、顧客様を置き去りにしてしまうと思った」と萩本さん。「顧客」という“ファン”と築いてきた信頼関係のある三河地方の土壌とブランドに対する自信から、自ら出店する道を選んだ。オープンから間もないが、売り上げは想定を上回っており、「(顧客が)待っていてくれたんだ」と手応えをつかんでいる。

萩本さんは「洋服の選び方に困っているお客様には、経験豊富で気さくなスタッフが提案もさせていただく。サイズ感や素材感が伝わらないオンラインショップではできない『着る、比べる、触れる』が当たり前にできる高揚感や、購入を楽しんでいただくことも商品価値の一部」と話している。

営業は午前10時30分〜午後7時30分。水曜定休。

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