岡崎市長 5万円年内支給「変わらない」
“還元”特命チーム発足
岡崎市の中根康浩市長が28日、同市役所で記者会見を開き、公約に掲げている「全市民への5万円還元」に関する事業や課題などについて進ちょくを発表した。5万円還元は「(仮)おかざき市民応援給付金事業」と命名し、実施に向けた課題を検討する「特命チーム」を26日に発足させたことを明かした。また、就任から1年間の自身の給料の半額カットも合わせて公表した。(横田沙貴)
特命チームは、山本公徳副市長をプロジェクトリーダーに、総合政策部長、財務部長、総務部長、企画課長、財政課長、総務文書課長の7人で構成。課題などの検討、実施計画の作成、支給体制の整備などが終わった後に「事業室」を設置して実務に当たる。
事業室は、人員配置や電話応対、議会対応などに当たる「総務担当」(企画課長を筆頭に企画課員で編成)と、財源の調整や給付、契約、システム整備などを行う「給付担当」(事業室長と副室長、財政課職員、特別定額給付金事業室職員で編成)で構成する。
事業室の設置は実施費用や事務作業費などを盛り込んだ一般会計補正予算案の議決後。同議案は、11月5日に予定されている市議会会臨時会とは別に、同月中に再度臨時会を招集して審議するという。
5日の臨時会に間に合わない理由は「議会のルールを十分把握していなかった」と話したが「スケジュールは若干変わるが年内の支給に間に合わせるのは変わらない」とした。
給料の半額カットについては、「コロナの影響は激甚災害に匹敵する。長期戦を余儀なくされる市民に寄り添う姿勢を示したい」として決意したという。期間は「まずは1年」。市長の月給は112万2000円。削減で浮く年約670万円の使途は未定で、公約で廃止を約束した市長退職金(約2700万円)と共に「市民から使い道を聞きたい」とした。関係議案は5日の臨時会での追加提案を目指すとしている。
財源確保は明言避ける
「(仮)おかざき市民応援給付金事業」の実施に向けた最大の課題は「財源確保」。詳細を質問されると「特命チームにお任せしている。週末くらいには中間報告を聞きたい」と明言を避けた。費用の捻出方法として「積立金の活用」「予算の組み替え」「無駄の削減」といった手段の検討を指示したという。