的確な救助のために
岡崎署 くらがり渓谷で訓練
岡崎署は28日、岡崎市石原町のくらがり渓谷で災害救助訓練を行った。山間部の民家での孤立者や新型コロナウイルス感染者を救助する能力の向上が目的。(髙木駿太郎)
同署員と県警本部警備課の3人、警備犬2頭が訓練に参加。渓谷内のバンガローに人が閉じ込められ、その中に新型コロナ感染者がいる—との想定で行われた。
警備犬2頭が9棟あるバンガローから要救助者がいる2棟を検知し、ほえて署員に伝えた。署員はバンガロー内の要救助者に対して「誰かいますか? 大丈夫ですか? 歩けますか?」などと声を掛けて容体を確認した。
新型コロナ感染者がいる棟では、感染拡大防止のための防護服を着用した署員が救助活動に当たった。もう1棟では、ドアが開かないため、窓からはしごを掛けて中に侵入し、救助した。両棟とも5人ずついた要救助者のトリアージ(救助の優先順付け)を行った。歩行可能な要救助者は、署員がビニールシートで作った“滑り台”を使って避難し、骨盤骨折の疑いがある重傷者はバスケット担架に固定して救助した。
三好正則署長は「いろいろな課題が見つかったと思う。今後は、それぞれが知恵を絞って課題をなくし、的確に救助ができるように頑張ってほしい」と激励した。
訓練に使ったバンガローは老朽化により、取り壊される予定のものを活用した。