20代、30代の若者たちのグループが、スリランカの子どもたちに絵本を贈ろうと翻訳を進めている。名付けて「絵本の架け橋プロジェクト」。このほど約20冊を郵送したところ、現地の子どもたちからお礼の絵などが届いた。絵本の翻訳で仲間の輪を広げるとともに、「将来は現地に図書館を建てて、自分たちが贈った絵本を並べよう」と夢をふくらませている。
このグループは「HAPPY PUNCH」。代表はフィットネス・インストラクターの三浦奈苗さん(28)=幸田町坂崎。
三浦さんは昨年10月、社会に向けた自分の考えを話し合うホームパーティーを開こうと、仲間とグループを作った。グループ名の「PUNCH」には、「フルーツポンチ」のような、さまざまな話題でお互いに成長しようという意味が込められている。
友人の保育士の女性が昨年9月、海外青年協力隊員としてスリランカに赴任。今年夏、現地の子どもたちの読む絵本がほしいと依頼があった。
メンバーは、自分が読んでみたいと思う日本の絵本を持ち寄り、英語に翻訳。郵送された絵本は、さらに現地で使われているタミール語に翻訳された。
当初、月1回だった集会は、現在は岡崎市千万町(ぜまんぢょう)町の茅葺(かやぶき)屋敷で2カ月に1回、1泊で開いている。20人ほどだった会員は「友達の友達」へと輪が広がり、約30人に。遠く静岡県浜松市や岐阜県土岐市、関市などから駆け付ける。会社員、ジャズ歌手、医師、教師と職業はさまざま。手作りの料理を味わいながら、会話が弾む。11月の集会には米国人も参加し、強力な“助っ人”として活躍した。
三浦さんは「辞書との格闘ですが、英語の勉強になります」と話しながら、「初めて送った絵本のお礼に、子どもたちの絵や写真が届いたときには、本当にうれしかった」。
グループでは「もっと仲間の輪を広げたい。発展途上国への活動に関心がある人は、気軽にプロジェクトに参加してほしい」と呼びかけている。メールアドレスはfree7flow7@yahoo.co.jp。