東海愛知新聞バックナンバー
 8月13日【水】
銘札と銘文見つかる
随身門の文化財指定も
伊賀八幡宮随身像修復記録
岡崎市教育委員会

徳川家康ゆかりの伊賀八幡宮(岡崎市伊賀町)の随身門内にある随身像2体のうち老形像の中から、両随身像の修復記録を記した銘札(めいさつ)が発見された。また、老形像ともう1体の壮形像の胴体にはめ込まれた頭部にも、それぞれ修復者とみられる大佛師の名が記された銘文も見つかった。随身門自体は文化財指定を受けていないが、岡崎市教育委員会は「銘札、銘文から像の制作年代などを確定できれば、何らかの指定を受ける可能性は出てくると思う」と話している。

銘札、銘文には、両随身像は元禄11(1698)年6月に、江戸京橋北1丁目に住む「石見(いわみ)」という大佛師が修復したと墨書されている。

随身像の修復記録については、岡崎市史に建物の修復記録とともに短い文が記載されているものの、詳細は明らかになっていなかった。市教委は、両随身像は寛永13(1636)年の随身門建立に合わせて制作されたのではないかとみている。

市教委は、同八幡宮以外の随身像と比較して価値を見極めるという。大佛師については今後も調査していく方針。

保存修理で工事中

同八幡宮は平成18年度から今年度まで、国の重要文化財である本殿をはじめ、幣殿、拝殿、透塀、御供所の屋根の葺(ふ)き替えなどの保存修理工事が行われている。

随身門は工事の最終段階で再塗装される。門の工事に当たり、新編岡崎市史額田資料編調査執筆委員の山崎隆之県芸術大学名誉教授と、市教委職員が随身像を調査した。





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