岡崎市鳥川小学校
■1人の卒業式
石川竜矢君 こんなに大きく変われました
先生や地域の皆さん ありがとう
在校生ごとにお別れの言葉
西三河地方の公立小学校の大部分で19日、卒業式が行われた。全校児童9人の岡崎市鳥川小学校では、たった1人の卒業生が教職員や地域の人らに見送られて巣立っていった。 卒業したのは石川竜矢君。体育館のどん帳が開くと、母親の真理さんはじめ来賓や在校生の大きな拍手に迎えられて担任の竹内謙作教諭とともに入場。
卒業証書授与で小野伸之校長から名前を呼ばれると、大きな声で返事をし、きびきびした動作で証書を受け取った。
小野校長は式辞で「4年生の3学期に転校してきてから持ち前の明るさとねばり強さでたくましく成長してくれた。6年生になってからはリーダーとして学校全体を引っ張ってくれてありがとう。中学でも最後まであきらめないで頑張ってほしい」とたたえた。
母親の真理さんはハンカチで目頭を押さえたまま聴き入っていた。
お別れの言葉で石川君は「この学校に来たときは、自分がこんなに大きく変わることができるとは想像しませんでした。校長先生や先生方に出会えたことはぼくの財産になりました。いつも応援してくださった地域の人に感謝します。ぼくのことを考えてくれたおかあさん、ありがとう」とお礼を述べた。
その後、在校生1人ひとりの名前を呼んで心のこもったお別れの言葉を伝えている間、正面のスクリーンには思い出のシーンが映し出された。
式を終えた真理さんは「竜矢がこんなに成長できたのは先生方と地域の方のおかげです。今日の卒業式の温かさは私の感覚を超えたすばらしいものでした」と目をうるませたまま話した。
竜矢君は4月から額田中学校へ進学する。
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市内50校の卒業生は、男子1,887人、女子1,782人の合わせて3,669人で、昨年より59人少なかった。
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