東海愛知新聞バックナンバー
 1月13日【日】
古民家生かした校舎
岡崎の「暮らしの学校

良好な地域環境に貢献する建築物に与えられる県の「愛知まちなみ建築賞」の平成19年度受賞者に岡崎市羽根町若宮の「暮らしの学校」が、応募総数106点の中から選ばれた。市内では第4回で岡崎市美術博物館が選ばれて以来の受賞。

同学校は財団法人服部公益財団(服部良男理事長)が、楽しく幸せな暮らしを実現するための考えや知恵が学べる場を提供する目的で平成18年に開校した。

校舎は、厨房設備メーカーである服部工業の過去4代にわたる社長宅を改造し、白壁の土蔵を移築。植栽もそのまま利用。建物の内外装には地元産の三河杉を使い、周辺の高層マンションとは対照的な景観を作り出している。

選考委員の一人都築敏さんは「魅力と潤いのある空間の創造に寄与するものとして、そして人間回帰・自然回帰(ルネサンス)を発信するコミュニティの場として、さらなる発展が期待できる」と講評している。

同校の鈴木忍校長は「日本文化の伝統を継承し、先人の知恵を学ぶ本校のコンセプトに合わせて、『大正時代の古民家を新しい街づくりの中で生かそう』という発想を設計者が理解し、生まれた校舎が評価されてうれしい」と話した。

愛知まちなみ建築賞
良好なまちなみ景観の形成や潤いのあるまちづくりに寄与するなど良好な地域環境の形成に貢献していると認められる建築物または、まちなみを表彰する制度。平成5年に始まり、19年度が15回目。暮らしの学校以外に、大賞の名古屋ルーセントタワー、建築賞の豊田市泉町の民家など4点が選ばれた




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