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東海愛知新聞

行事決断に苦悩

市内小中学校 “目白押し”の2学期

新型コロナウイルスの感染拡大が収束しない中、小中学校の現場は秋に控える行事を実施するか中止するかの判断に頭を悩ませている。本来であれば4〜6月に行うはずだったものが、臨時休校の影響で秋にずれ込んでいる例もある。24日に2学期が始まったばかりの岡崎市内の教育現場で関係者に話を聞いた。()

小中学校の最終学年にとって重要行事の1つが修学旅行。同市の場合、中学校は1学期に東京方面2泊3日、小学校は2学期に京都・奈良方面1泊2日というのが定番だ。

しかし、今年はコロナ禍により、中学校が2学期に延期され、行き先も感染者が最多の東京を避けたコースに。市教育委員会によると、市立全20校が9月1日〜11月18日に実施するが、うち3校は1泊2日の短縮日程。日程や行き先は学校判断だ。4、5月の緊急事態宣言下で特定警戒区域とされた13都道府県(東京、京都を含む)は避けるべきとの校長会での判断も加味されている。中学校は愛知県より西が三重、和歌山両県、東は静岡、山梨両県が人気という。小学校は奈良県が中心。

「とにかく無事に終えたい」と語るのは、市内で先陣を切る額田中の北村文啓校長。9月1、2日の1泊2日で三重県伊勢・志摩方面に行く。4月22〜24日に東京方面に行く予定が臨時休校により、9月1〜3日に変更。東京を断念し、大阪を考えたが特定警戒地域のため再び断念し、隣県に落ち着いた。「リスク低減を第1に考えた。そのような中でも生徒には楽しんでもらいたい」

小学校では運動会や学芸会も代表的な行事。5月開催が多い春の運動会(学区との共催も含む)は中止になり、秋実施(学校単独)へのスライドは半数よりやや多い程度、秋の学芸会の有無は半々という。また、美術作品が一堂に会する「造形おかざきっ子展」はウェブ開催になる予定。

矢作東小学校では2学期2日目の25日から3日間、「造形おかざきっ子展」校内作品展が開かれた。同校では半日出校期間中の7月30、31の両日を「校内造形の日」として、同展用に図工に特化した時間割を組んだ。清松治子校長は「行事でこそ育つものもある。できることの中で子どもたちが必要な力をつけられるよう最大限の努力をする」と話す。

10月24日の学芸会は中止にしたが、春の運動会を「体育の授業参観日」という形にして同日に実施する。保護者らも含めて「密」にならないよう、低・中・高学年ごとに時間割を振る“分散型”で行う。「子どもたちや教員のメンタルケアをしながら何とか乗り切りたい」

市教委は「行事は各校の実情に合わせて柔軟な判断を」としている。なお、昨年度初めて実施した秋休み(キッズデイズ)は9月30日〜10月4日に予定通り行うという。

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