Myタブレット配布
岡崎 小6〜中3 1人に1台 授業、家庭で活用へ
岡崎市内の公立小中学校で25日、市が小学4年〜中学3年の児童・生徒に1台ずつ貸し出すタブレット端末「Myタブレット」の配布が始まった。この日は小学6年〜中学3年の約1万4500人に貸し出された。児童・生徒は中学卒業まで継続して1台の端末を使い、学習に活用する。(横田沙貴)
Myタブレットはアップル社の「iPad」に、授業で利用できるソフトウェア(アプリ)が利用できるように設定(インストール)済み。また、全ての生徒がマイクロソフト社製の文書作成アプリやオンライン会議アプリなどを利用できるよう、個別のソフト利用権(アカウント)が与えられている。端末自体がコンパクトなため、教科書やノートといった既存の教材との併用もできる。
児童・生徒がある程度操作や扱い方を学んだ後は、各校長の判断で家庭への持ち帰りも許可する。コロナ禍で再度臨時休校となった場合に備え、家庭学習や児童・生徒とのコミュニケーションなどに活用するとしている。
新香山中ではこの日、全校生徒473人に端末が配布され、各生徒がアカウントを登録したり、ほかの生徒らが利用できないように指紋認証機能を起動させたりする「初期設定」を各自で行った。その後は生徒全員の意見を端末の画面上に表示できるようにする「協働学習ソフト」を使って、Myタブレットをどの授業で利用したいか意見を交換した。
石川祐希選手のメッセージも
また、端末が配られる前には同市出身の男子バレーボール日本代表の石川祐希選手が「バレーボール選手も勝つための作戦を考えるのに使っている。誰にも負けないくらいの熱中できるものを見つけて」といったメッセージビデオも公開された。
生徒らは「授業で使うのが楽しみ。みんなの前でしゃべりづらい子は意見を言いやすくなると思う」「自分の端末を持つことができて新鮮」などと話した。
今回の端末の貸し出しは、ICT(情報通信技術)を活用した学習などを展開するための事業「岡崎版GIGAスクール構想」の一環。市教育委員会によると、授業でも活用できる段階での導入は、全国でも早い方だという。市教委は小学4、5年用のMyタブレットを購入次第、貸し出すとしている。