新型コロナ専門病院に
岡崎市立愛知病院 市営から再び県営へ
愛知県と岡崎市は17日、新型コロナウイルス感染者を受け入れる専門病院として「岡崎市立愛知病院」(欠町)を使用すると発表した。県によると、専門病院の名称は「(仮称)愛知県立愛知病院」で、県は開設時期を10月中旬ごろとし、正式に決まり次第、周知するとしている。(今井亮)
専門病院は感染者のうち、中等症患者と軽症の高齢者を集中的に受け入れる。病床数は最大100床で、開設当初は50床から運用を始める。
8月21日午後6時からは、敷地内にある愛知看護専門学校体育館で近隣の町内会や介護福祉施設、小中学校、PTA、幼稚園の関係者約40人を対象とした地域説明会を開く。専門病院の運営体制などについて説明し、理解を求める。
昨年4月1日、県から市に経営が移管されたことで「市営」となった愛知病院は、再び「県営」へと戻ることになる。市民病院の大山恭良事務局長は「医療法では同じ土地・建物内に2つの医療機関を置くことができないため、県と市双方の病院設置・廃止が必要になる」と説明。8月26日に開会する市議会9月定例会の会期中に、岡崎市立愛知病院を廃止する条例改正案を上程する準備を進めているという。
内田康宏市長は「新型コロナの感染拡大による医療崩壊を防ぐために県内の専用病院開設を目指す県から強い要請を受け、市民の安全を守り、専門病院の経費や医療従事者の確保を条件に協議を進めてきた」と合意に至る経緯を明かした。県への「経営返上」については「普通に考えれば異常なことだが、災害のように予測できなかった突発的な事態として対応すべき」と述べた。