最終営業迫る
31日閉店の西武岡崎店 サンクスセール実施中
西武岡崎店(岡崎市戸崎町)が、31日に閉店する。同店の閉店で、三河地方の百貨店は来年9月30日の営業を最後に閉店する松坂屋豊田店(豊田市西町)のみとなる。(今井亮)
全国で24店舗目の西武となった岡崎店は2000(平成12)年9月22日、イオンモール岡崎内に入居する百貨店としてオープン。当時、各地の西武は「駅前立地の路面店舗型」が常識で、「郊外にあるテナント型」は珍しかったという。
同店はイオンモール岡崎の客層に多いファミリー層を意識し、「母娘が名古屋市に足を運ばなくても満足できる好感度が高い品ぞろえ」をアピール。ミセスファッション▽ヤング・キャリアファッション▽婦人靴▽化粧品▽紳士ファッション▽子ども服▽インテリア▽食品—といった百貨店では“王道”の売り場(約1万6000平方メートル)と人気物産展などの催事を固めつつ、子どもに人気のキャラクター展や地域で人気を集める飲食店との連動イベントなどを展開してきた。
しかし、年間売り上げは08年度の102億円をピークに減少。そごう・西武が公表している過去5年間ではいずれも100億円を下回り、直近の19年度は81億3200万円だった。オープン当時は79人いた社員も、現在は28人に縮小している。
同店では閉店日まで、最大半額の「サンクスセール」(閉店セール)を実施中。同社が運営する西武大津店、そごう徳島、西神両店も同時に閉店するが、集まる客の「安全面への配慮」として、西武岡崎店を含め「閉店セレモニー」は一律で行わない。
同店3階の岡崎ロフトは31日で同店での営業を終了するが、9月18日にイオンモール岡崎1階に移転して営業を継続する。