不審者に備える
梅園小 校内で対応訓練と防犯教室
岡崎市梅園小学校で13日、校内に不審者が侵入した際の児童の安全確保や対応方法、けん制方法などを学ぶ「不審者対応訓練・防犯教室」が開かれた。同市と岡崎署が協力し、教師に有事の対応、児童に身の守り方を教えた。(髙木駿太郎)
訓練は、不審者が授業中の3年1組に侵入してきたと想定。不審者役の同署員が「私を笑った児童がいる。そいつを出せ」と担任教師に怒鳴りながら教室に押し入ると、児童は速やかに不審者とは反対側の壁に退避した。模造刃物を取り出した不審者に、教師が前に出て「落ち着いてください」などと声を掛けている間に、児童は体育館に避難した。
その後、逃げた児童を追い掛けようとする不審者に対して机を使って進行を妨害し、動きを封じるためのU字型金具の付いた棒「さすまた」や椅子などで取り押さえた。
同署員は「不審者との距離が近い場面が多く見られた。長物(さすまたや椅子)は持っているだけでは効果が少ない、大声で威嚇しながら目の前に突き出してひるませることが大事。机での妨害は乗り越えられる可能性があるため必要ない」などと講評した。
そのほか、体育館で1〜3年生向けに市職員が防犯教室。防犯ブザーは手の届くところに取り付ける、不審者だと感じたらすぐに防犯ブザーを鳴らす、捕まる前に全力で逃げる、捕まったら自分の背中側に倒れて足を蹴るといった対策を紹介した。また、4〜6年生は体育館に設置されたビデオカメラの中継映像を視聴した。
3年1組の太田一真君(8)は「不審者が入ってきたときは怖かったけれど、避難方法を教えてもらっていたからスムーズに避難できた」と話していた。