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東海愛知新聞

岡崎保健所でのPCR検査 1日平均4人強

新型コロナウイルスの陽・陰性反応を調べる遺伝子検査「PCR検査」。岡崎市保健所でも帰国者・接触者外来で採取された検体を検査している。市内の陽性確認者は6月19日までの累計で9人。2カ月以上“落ち着きを見せている”状態だが油断は禁物。感染リスクがある中で検体を検査している現場を取材した。()

死者以外の陽性8人は全員退院

同所では、4月9日にPCR検査を開始した。同日〜6月14日の1日平均は4.46人で、最多は14人。同所では臨床検査技師や薬剤師、獣医師がPCR検査に携わり、5月の大型連休期間中も実施した。

市内初の陽性者は3月11日、9人目は4月11日に確認された。同所の検査では、陽性確認は現在までに2人。残りの7人は愛知県衛生研究所(名古屋市)での検査(3月と4月上旬)で判明した。死亡後に陽性が判明した1人を除く8人は5月5日までに退院している。

症状が疑われる場合は、まずは帰国者・接触者相談センター(23—5074)に電話。そこでの聴き取り内容により、帰国者・接触者外来(=医療機関、場所は非公表)での受診が案内され、同外来で検体が採取される。検体は原則2種類(①鼻の穴に綿棒を挿入し奥の「上咽頭」と呼ばれる部分を十分にぬぐった物②たん。持ち込まれた検体を同所が検査する。同所は「基本的に医療機関からの相談案件は全てPCR検査を実施している」としている。

帰国者・接触者相談センターへの相談件数は、4月中旬のピーク時には1週間で685件だったが、現在はその3分の1程度になっている。

1検体に3時間

1つの検体にかかる検査時間は約3時間。まずは検体からRNA(リボ核酸)を抽出するための「前処理」を行う。この工程が検査の中で最も感染リスクがあり、完全装備(防護服やフェースシールド、マスク、手袋など)の上、安全キャビネット内で作業する。その後、別の部屋でRNA抽出と反応試薬作成、プレート(現在は1度に20検体=10人分の検査が可能)への反応試薬とRNA抽出液の添加を行う。さらに別の部屋にある「リアルタイムPCR装置」と呼ばれる機械にプレートを入れて、陽・陰性反応の結果を待つ。2種類の検体のうち、1つでも陽性反応が出れば「陽性」と判定される。

装置追加は8、9月

これまではノロウイルスなどの検査で使用されていたPCR検査だが、今回の新型コロナで注目を集めた。同市では現在、装置1台をコロナ専用にしている。市議会6月定例会で可決した補正予算で1台追加(費用負担は県)が決まり、8、9月の導入を目指している。2台体制になれば、1日最大で40人分(80検体)の検査ができるようになるとしている。

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