コロナ対策6.7億追加
岡崎市 ひとり親世帯支援やPCR装置増
岡崎市は国や県の関連事業に合わせ、ひとり親世帯の生活支援やPCR検査体制の強化、民間医療機関への資金貸し付けといった、新型コロナウイルス感染拡大の第2波、第3波の到来に備えた対策への準備を進めている。総額6億7489万円の関連事業費を計上した一般会計補正予算案を、あす12日の市議会6月定例会最終日に追加上程する。(横田沙貴)
事業費の内訳は、国の「ひとり親世帯臨時特別給付金」4億1686万円、「リアルタイムPCR装置」1台の購入費803万円、県の融資制度「民間病院経営維持資金貸付金」の市負担分(半額)2億5000万円となっている。特別給付金は全額国費、装置購入費は全額県費で賄われる。
ひとり親世帯臨時特別給付金は
- 今年6月分の児童扶養手当受給者
- 公的年金などが給付されたため児童扶養手当が支給されていない
- 新型コロナの影響で、直近の収入が児童扶養手当の対象となる水準に下がった
—のいずれかの条件に該当する世帯が受給できる。
支給額は1世帯5万円で第2子以降の子ども1人につき3万円。①、②で新型コロナの影響で収入が大きく減ったという申し出があった場合、1世帯当たり5万円を追加支給。①については8月中旬の対象者への口座振り込みを目指し、ほかの対象者は9月以降順次支給するという。
リアルタイムPCR装置は市保健所で利用。同所には現在2台の装置があるが、このうち1台が古い規格のため新型コロナの検査に利用できないという。新装置購入後は、装置2台、応援を含む職員7人で、1日最大40人分の検査を実施する体制を整える。
民間病院経営維持資金貸付金は、無利子・無担保で、県と自治体が最大5億円を半額ずつ、10年以内(3年は据え置き期間)で貸し付ける。2次救急医療機関を運営し、従業員が301人以上で中小企業の支援制度を活用できない医療法人が対象。
市によると、岡崎市内では、宇野病院(中岡崎町)を運営する「鉄友会」と北斗病院(仁木町)を運営する「愛整会」が条件に当てはまる。受付期間は未定だが、早期の支援を実現できるよう、1法人分の上限額の予算を確保する。