美容室でマスク作り
岡崎 女性3人が仕事の合間に
岡崎市柱町の「えみ美容室」で訪問美容師として働く山野幸恵さん(45)が、職場の仲間らとマスクを手作りしている。美容室の一角を“工房”として利用。材料の実費として1個300円で販売し、希望者には型紙も提供している。(大津一夫)
2月中旬、新型コロナウイルスの感染拡大とともに美容室の利用者が減ってきた。そんな中で「マスクが手に入らない」という声を聞き、手作りを思い付いた。たまたま山野さんの自宅近くで洋裁を趣味にしていた人が引っ越すことになり、残った布を譲り受けることができた。
週刊誌に載っていたマスクの型紙をコピーし、娘のためにと以前購入したミシンを利用した。
美容室を経営する山野さんの母、稲葉恵美子さん(69)や、従業員の大竹緑さん(60)も協力。会話を楽しみながら作業を進め、作業の前と完成したマスクを袋詰めする際には消毒をしている。仕事の合間を見つけての作業のため、3人で1日30個を作るのが限界。完成したマスクは、山野さんが訪問美容師として訪れている介護施設などで販売している。
山野さんが「人によって鼻の高さや頬骨のラインなどが違うので苦心している」と話し、「この店は高齢者の利用が多いので、客足がめっきり減った。早くこの事態が収まってほしい」とため息をついた。問い合わせは、同美容室(51—6089)へ。