光と影を意識
岡崎の大須賀さん 風景写真で海外の賞受賞
岡崎市美合新町で総合写真専門店「ホタルヤ」を営む写真家の大須賀予偲子さん(82)が、海外の賞を複数受賞している。カメラに興味を持ち始めて約70年。「好きな写真を撮り続けたい」と意欲的だ。 (竹内雅紀)
大須賀さんが海外の賞を受賞するきっかけになったのは、2年前(2018=平成30=年)の美術雑誌に載ったことだった。それを機に海外の展示会やイベントなどへの出品依頼があり、主に海外で撮影した風景写真を出品するようになった。昨年のレオナルド・ダビンチ没後500周年記念の「日本イタリア国際交流芸術祭」では「万能の天才」という称号を認定された。写真店内にはイタリア語や中国語などで書かれた賞状や盾、トロフィーなどが並ぶ。「賞を取るために写真を撮っているわけではない。今後もほどほどにやりたい」とマイペースを保っている。
中学生のころに父親からドイツ製のカメラをもらった。海外での撮影歴は45年近くになる。トルコの世界遺産「パムッカレ」や、ドバイの砂漠で撮影した雷雨の瞬間などは印象に残っているという。近年は世界情勢の不安定さから、海外渡航は控えめにしている。そのため、受賞作の中には7年ほど前に撮影したものもある。
雄大な自然とそこに差し込む光に魅了され、風景写真をメインとする。「光と影のバランスを意識した撮影を心掛けている。昼間の光よりも朝か夕方の光の方が、対象物が立体的になり“いい表情”が出る」と笑みを浮かべながら話す。