老いて死ぬ幸せ
岡崎の水野さんが介護現場舞台の本監修
老いて死ぬことは幸せ—。介護現場の経験から命の大切さや死について考えることを広く伝える活動などに取り組む団体「とねりこ」(岡崎市羽根町)の水野園美理事長(56)が監修した本が、間もなく出版される。「これを機に1人でも多くの人にいつかは訪れる死について考えてもらえたら」と話している。(竹内雅紀)
本のタイトルは「100人に1人のわたし—自分を見つける旅 介護の世界から」。著者の広光美絵さんは、水野さんが経営する有料老人ホームで1週間ほど研修を行い、主人公の介護職員から見た家族との向き合い方や介護の現場などを小説風に書き上げた。「100人のうち1人でも共感してくれたら」との思いで水野さんがタイトルを付けた。
介護現場に20年以上身を置く水野さん。自身の両親を早くに亡くし、兄も「老いる」前に亡くなった。「老いて死ぬことは幸せ。死について明るく話をし、堂々と老いていける幸せを共有できる社会」を目標にしている。
3月に一粒書房から出版予定。46判、200ページ(予定)。2 200円。2月20日に出版記念の集いを行う。