過去最少の8人
岡崎署管内 昨年の交通事故死者数
愛知県は17年ぶりにワースト脱出
愛知県内の昨年1年間の交通事故死者数は156人(前年比33人減)で、17年ぶりに全国ワーストを脱却した。岡崎署管内(岡崎市、幸田町)の死者数は1948(昭和23)年の統計開始以来最少の8人となった。(髙木駿太郎)
同署交通課によると、昨年1年間の人身事故件数は1618件(230件減)、死者数は前年比4人減で4年ぶりの1桁だった。これまでの死者数最少は2015(平成27)年の9人。負傷者は1873人(222人減)だった。
死者の内訳は高齢者とバイク運転者が多く、高齢の歩行者が横断歩道を渡っている最中にドライバーの前方不注意ではねられたり、バイクが無理な運転をして事故を起こしたりと運転の基本が守られていないケースが目立った。
管内では昨年1、2月に歩行者が3人死亡したことで非常事態宣言を発令。歩行者や高齢者、自転車に注意してパトロールや交通安全を呼び掛ける活動などに力を入れてきた。また、国道1号や主要幹線道路の開口部(中央分離帯の間が空いている部分)での出会い頭の事故を問題視し、藤川町内の2カ所を封鎖した。市内の国道1号にはほかに8カ所の開口部がある。
月別の人身事故件数は12月が最多で150件(12人減)、曜日別では金曜が最多の267件(54件減)、飲酒運転が関係したのは12件(4件増)だった。学区別の死傷者数は多い順に連尺、矢作南、6名でいずれも80人以上となっている。
同課は「愛知県として交通事故死者数ワーストは防げたが、事故をなくすためには歩行者や運転手が交通ルールを守ることが大切。今後も取り締まりを強化し、交通安全を呼び掛けていきたい」と話している。